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MAIA アルメニアのITとワイン紹介

MAIAファウンダー ティグラン・ポゴシャンさん

アルメニアがルーツの会社というが、業務内容は

ITと金融を融合させたフィンテック分野の技術開発やコンサルティング事業だ。アルメニアのトップエンジニアを活用してブロックチェーン、暗号資産、サイバーセキュリティー、AI(人工知能)などの技術を日本企業に紹介している」

 --日本にとって、アルメニアはあまりなじみがない

 「欧州南東部、カフカス地域に位置する内陸国だ。独立は1991年のソ連崩壊後、国内産業は大打撃を受けていたが、天然資源が乏しかったアルメニアは復興を人材に頼らざるを得なかった。その際に選ばれたのがIT分野だった。それ以前も基礎科学と工学分野の人材育成に注力していたが、現在は、国家戦略として子供のIT教育に力を入れている」

 --教育システムの特徴は

 「伝統的に数学が重要視されている。ユニークなのはチェスが必修科目となっている点だ。先を読んで戦略を立てながら、目の前の問題を解決していくチェスには数学的な能力を養う要素が詰まっている。また、12~18歳までの子供たちは放課後、ITトレーニングを受けられる。プログラミング、ゲーム制作、グラフィックデザイン、ロボティクスやブロックチェーンなど14種類のIT技術を無償で身に付けることができる。施設にはIT企業が入居していて、オフィス賃料が子供たちのIT教育費用に還元されている」

--ワインの輸入事業も手掛けている

 「実はアルメニアはIT産業と並んでワイン産業が盛んだ。2007年に、6100年前のワインの醸造場の遺跡が発見されるなど『ワイン発祥の地』といわれている。ITとワイン。私はアルメニアならではの産業で、日本との懸け橋を作りたいと考え、活動している」

【プロフィル】ティグラン・ポゴシャン

 スイスのフランクリン大卒業後、大手金融会社でアジア太平洋地域の新規事業開発の責任者を務める。現在はIT、貿易など複数の会社を経営。16年以上の日本滞在経験があり、日本語は堪能。英語、ロシア語なども話す。アルメニア出身。